株式会社さくらほりきり様 事例
基幹システム再構築事例 : 株式会社さくらほりきり様
Sapiensによるアジャイル開発により
通販向け販売管理システムをクイックに構築
通販向け販売管理システムをクイックに構築
オリジナル手芸キットの企画・制作・販売を手がける株式会社さくらほりきり。
メインフレーム上で運用してきた基幹システムの再構築を決断した同社は、オープンサーバープラットフォームに移行し、ローコード開発ツールの「Sapiens」を採用しました。
構築にはSapiensの開発ノウハウに実績のあるこまくさネットサービス株式会社が参画し、アジャイルによる画面開発、周辺システムとの連携、クラウド移行まで幅広く支援し、確実な移行を実現しています。
【事例概要】
課題
●メインフレーム上に構築した基幹システム(販売管理システム)の老朽化
●蓄積したデータの高度活用
対応策
●Sapiensによる基幹システムの再構築
●オープンサーバープラットフォームへの移行
●オープンサーバープラットフォームへの移行
●クラウドサービス(AWS)の活用によるコスト削減
効果
●部署間のデータ連携による業務効率の向上
●リアルタイムのデータ可視化による顧客対応レベルの向上
●システム開発・改修スピードの向上と工数削減
●リアルタイムのデータ可視化による顧客対応レベルの向上
●システム開発・改修スピードの向上と工数削減
データの活用レベル向上に向けて30年来の販売管理システムを再構築
さくらほりきりは、「作るよろこび・贈る幸せ・つかう楽しさ」を通して人々に喜びと感動を提供することを理念に、手芸キットを制作し、通信販売を中心に事業を行っています。近年は高齢者向けの商品開発に力を入れており、同社のキットはさまざまな介護施設や医療機関でレクリエーション、リハビリなどに活用されています。代表取締役社長の堀切俊雄氏は「手芸が苦手な人でも完成度の高い作品が作れるように企画・開発し、初心者から上級者まで楽しんでいただけるよう幅広い商品を展開しています」と語ります。
1977年の創業翌年から通信販売を主力としている同社は、1990年代に商品と材料を管理する基幹システムをメインフレームで構築。以来、20年以上運用・保守を続けてきたものの、システムの老朽化によって限界が近づいていました。
同社の手芸キット商品は品数が豊富で、基幹システムで管理している商品マスターは1万件以上にのぼり、年間で100種類以上の新商品が追加されていきます。顧客マスターも、初期構築から30 年で70万件以上が蓄積されていました。BtoCビジネスが主体のため、1日あたりの出荷数で平均400件のトランザクションが発生します。
「メインフレーム上に構築した基幹システムは、時代の変化に合わせて機能追加を重ねてきたために使い勝手が悪くなってきて、蓄積しているデータの活用も十分にできませんでした。
1977年の創業翌年から通信販売を主力としている同社は、1990年代に商品と材料を管理する基幹システムをメインフレームで構築。以来、20年以上運用・保守を続けてきたものの、システムの老朽化によって限界が近づいていました。
同社の手芸キット商品は品数が豊富で、基幹システムで管理している商品マスターは1万件以上にのぼり、年間で100種類以上の新商品が追加されていきます。顧客マスターも、初期構築から30 年で70万件以上が蓄積されていました。BtoCビジネスが主体のため、1日あたりの出荷数で平均400件のトランザクションが発生します。
「メインフレーム上に構築した基幹システムは、時代の変化に合わせて機能追加を重ねてきたために使い勝手が悪くなってきて、蓄積しているデータの活用も十分にできませんでした。
また、ベンダー側でもレガシー言語を理解するエンジニアが減り、当社のシステム保守を依頼するエンジニアの確保が難しくなってきていました。そこでシステム運用の将来性確保とデータの活用レベル向上を念頭に、基幹システムの再構築を検討しました」(堀切氏)
Sapiens でプロトタイプを開発し業務ユーザーとともに仕様を検討
堀切氏は、新しいシステム像を求めて東京商工会議所の「超高速開発セミナー」に参加しました。そこに講師として登壇したこまくさネットサービス代表取締役の本間峰一氏に相談したのがSapiensとの出会いです。
堀切氏は「プログラムをゼロから作ると、時間もコストもかかることは理解していましたので、ローコード開発ツールによる短期開発に魅力を感じました」と語ります。
相談を受けた本間氏は、複雑化したメインフレームベースの基幹システムの継続利用はコスト高となり、伝票出力用の日本語ラインプリンターの保守コストも高額であったことから、Sapiens を使ったプロトタイプ開発を提案しました。
「既存の基幹システムの仕様書やドキュメントが十分揃っていなかったこともあり、設計に苦労することが予想できました。そこでプロトタイプを作成し、画面をユーザーに見せながら検討したほうが安価にかつ柔軟にシステムが構築できると判断しました」(本間氏)
相談を受けた本間氏は、複雑化したメインフレームベースの基幹システムの継続利用はコスト高となり、伝票出力用の日本語ラインプリンターの保守コストも高額であったことから、Sapiens を使ったプロトタイプ開発を提案しました。
「既存の基幹システムの仕様書やドキュメントが十分揃っていなかったこともあり、設計に苦労することが予想できました。そこでプロトタイプを作成し、画面をユーザーに見せながら検討したほうが安価にかつ柔軟にシステムが構築できると判断しました」(本間氏)
クラウド上にプラットフォームを構築 周辺システムとの自動連携も実現
Sapiens による開発を決定したさくらほりきりは、2017年にプロジェクトを開始し、2019年までに初期環境の構築を終えました。オープンサーバープラットフォームにクラウドサービス(AWS)を採用し、データベースにはSQLサーバーを採用しています。
「アプリケーション、データベース含めてすべてAWS上で運用し、コストや運用負荷の軽減を目指しました。個人情報を扱う通販システムを運用することから、実行系サーバーはVPN接続によってセキュリティを強化することを意識しました」(本間氏)
システムの開発は、こまくさネットサービスのパートナー会社である日本マルチメディア・イクイップメントが支援し、2名のエンジニア体制で進めました。2年間のプロジェクト期間中に開発した画面数は123、帳票数は8、テーブル数は85、CSV本数は24にのぼります。
2017年当時、入社1 年目のエンジニアとして参加した日本マルチメディア・イクイップメントの尾方直也氏は「Sapiensの利用は初めてでしたが、テストシステムを開発しながら徐々に理解を深め、先に開発したプログラムを参考にしたり、先輩エンジニアに相談したりしながら、本番プログラムの開発を進めました。Sapiensはプログラム言語を書く必要がないため、一度覚えてしまうと大きな壁に当たることもなく、効率的に開発を進められました」と振り返ります。
Sapiensには業務処理ルーチンがあらかじめ組み込まれており、定義したロジックは即時動作を確認することができます。修正処理が入った場合でも、複雑なロジックを書くことなく正常な数値に自動修正するSapiensのポジティブシンキングの機能が役立ち、短期間の開発に貢献しました。
一方さくらほりきりでは、業務部門の担当者を集めてプロジェクト推進体制を構築しました。
経営企画課 課長の石川智也氏は「要件定義の段階から、業務課、通販課、営業課、経理課の4部門から課長がリーダーとして参加しました。開発フェーズへの移行後は、必要に応じて各課からメンバーを集め、サブシステムごとに動作するアプリケーションを確認しながら開発を進めていきました。不要な機能を取捨選択しながら開発した結果、現場のニーズに即したシンプルなシステムを短期間に構築することができました」と語ります。
開発期間中には、出荷用のピッキングシステム、販売管理の入金管理システム、外注管理システム、会員用のポイント管理システムなども合わせてSapiensで開発しています。さらにクラウド型POSレジ、ECサイト、OCRシステムは、別途データ連携プログラムを開発し、基幹システムとの連携を実現しました。
「プロジェクトを進めていく中で周辺システムの開発ニーズが高まり、Sapiensによる高速開発に切り替えました。基幹システムとの自動連携により、業務効率を格段に高めることが可能になりました」(石川氏)
「アプリケーション、データベース含めてすべてAWS上で運用し、コストや運用負荷の軽減を目指しました。個人情報を扱う通販システムを運用することから、実行系サーバーはVPN接続によってセキュリティを強化することを意識しました」(本間氏)
システムの開発は、こまくさネットサービスのパートナー会社である日本マルチメディア・イクイップメントが支援し、2名のエンジニア体制で進めました。2年間のプロジェクト期間中に開発した画面数は123、帳票数は8、テーブル数は85、CSV本数は24にのぼります。
2017年当時、入社1 年目のエンジニアとして参加した日本マルチメディア・イクイップメントの尾方直也氏は「Sapiensの利用は初めてでしたが、テストシステムを開発しながら徐々に理解を深め、先に開発したプログラムを参考にしたり、先輩エンジニアに相談したりしながら、本番プログラムの開発を進めました。Sapiensはプログラム言語を書く必要がないため、一度覚えてしまうと大きな壁に当たることもなく、効率的に開発を進められました」と振り返ります。
Sapiensには業務処理ルーチンがあらかじめ組み込まれており、定義したロジックは即時動作を確認することができます。修正処理が入った場合でも、複雑なロジックを書くことなく正常な数値に自動修正するSapiensのポジティブシンキングの機能が役立ち、短期間の開発に貢献しました。
一方さくらほりきりでは、業務部門の担当者を集めてプロジェクト推進体制を構築しました。
経営企画課 課長の石川智也氏は「要件定義の段階から、業務課、通販課、営業課、経理課の4部門から課長がリーダーとして参加しました。開発フェーズへの移行後は、必要に応じて各課からメンバーを集め、サブシステムごとに動作するアプリケーションを確認しながら開発を進めていきました。不要な機能を取捨選択しながら開発した結果、現場のニーズに即したシンプルなシステムを短期間に構築することができました」と語ります。
開発期間中には、出荷用のピッキングシステム、販売管理の入金管理システム、外注管理システム、会員用のポイント管理システムなども合わせてSapiensで開発しています。さらにクラウド型POSレジ、ECサイト、OCRシステムは、別途データ連携プログラムを開発し、基幹システムとの連携を実現しました。
「プロジェクトを進めていく中で周辺システムの開発ニーズが高まり、Sapiensによる高速開発に切り替えました。基幹システムとの自動連携により、業務効率を格段に高めることが可能になりました」(石川氏)
部署間連携によるデータ活用が加速 効率化、顧客対応の迅速化を実現
さくらほりきりでは基幹システムの再構築により、課題であったメインフレームからの脱却を図ることができました。業務面では部署間連携によるデータ活用が進んでいます。
「基幹システムをメインで利用している通販課の部門長からは蓄積したデータを参照しながら業務にフィードバックしたり、共通の数字を見ながら他部署との連携も可能になったという声が寄せられ、あらゆる業務が基幹システム内で完結できるメリットを実感しています。注文情報もリアルタイムに基幹システム上で把握できるため、お客様から問い合わせを受けた際の対応も迅速化しています」(堀切氏)
オープンサーバープラットフォームへの移行で、システム運用の負荷軽減やシステム全体のコスト軽減も実現しました。システムの保守・運用面では、現場からの要望にスピーディに応えられるようになっています。
「企画課から新しい施策が上がってきたら、Sapiensを使って迅速に対応することができます。開発者がSapiensの中で定義した情報は、すべて知識ベース(アプリケーションリポジトリー)に決められた形式で格納されているため、現場からの要望でシステムを改修する際の影響調査も容易になり、開発工数の削減につながっています」(石川氏)
「基幹システムをメインで利用している通販課の部門長からは蓄積したデータを参照しながら業務にフィードバックしたり、共通の数字を見ながら他部署との連携も可能になったという声が寄せられ、あらゆる業務が基幹システム内で完結できるメリットを実感しています。注文情報もリアルタイムに基幹システム上で把握できるため、お客様から問い合わせを受けた際の対応も迅速化しています」(堀切氏)
オープンサーバープラットフォームへの移行で、システム運用の負荷軽減やシステム全体のコスト軽減も実現しました。システムの保守・運用面では、現場からの要望にスピーディに応えられるようになっています。
「企画課から新しい施策が上がってきたら、Sapiensを使って迅速に対応することができます。開発者がSapiensの中で定義した情報は、すべて知識ベース(アプリケーションリポジトリー)に決められた形式で格納されているため、現場からの要望でシステムを改修する際の影響調査も容易になり、開発工数の削減につながっています」(石川氏)
自社でシステムの保守・運用を行い継続的な機能強化でBtoBビジネスを加速
基幹システム再構築後の2019年以降は、日本マルチメディア・イクイップメントのサポートのもと、社内で保守・運用を行い、継続的に機能強化を図っています。
「初期構築時は、優先順位を付けて最重要の機能を実装しました。自社の保守・運用に移行してからは、業務部門の要望を参考に、お客様相談室で受け付けた要望をデータ化して蓄積管理する機能などを追加実装しています。加えて、基幹システムに蓄積したデータを活用するためのBIツールの導入や、マーケティングオートメーションツールと連携してターゲティングメールの配信なども始めています」(石川氏)
今後は保守・運用を継続しながら機能強化を図り、より使い勝手の優れたシステムに進化させていく方針です。さらに介護施設や医療機関を取引先とするBtoBビジネスの拡大に向けて、法人を対象とする営業管理系システムやSFAの導入も視野に入れています。
「高齢化社会に向けて当社の商品へのニーズが高まる中、個人、法人を問わず幅広いお客様にアプローチしていきます。データ活用にも取り組み、多くのお客様に求められる商品作りを続けていきます」(堀切氏)
レガシーシステムを刷新し、大きく進化を遂げたさくらほりきりの基幹システム。
「初期構築時は、優先順位を付けて最重要の機能を実装しました。自社の保守・運用に移行してからは、業務部門の要望を参考に、お客様相談室で受け付けた要望をデータ化して蓄積管理する機能などを追加実装しています。加えて、基幹システムに蓄積したデータを活用するためのBIツールの導入や、マーケティングオートメーションツールと連携してターゲティングメールの配信なども始めています」(石川氏)
今後は保守・運用を継続しながら機能強化を図り、より使い勝手の優れたシステムに進化させていく方針です。さらに介護施設や医療機関を取引先とするBtoBビジネスの拡大に向けて、法人を対象とする営業管理系システムやSFAの導入も視野に入れています。
「高齢化社会に向けて当社の商品へのニーズが高まる中、個人、法人を問わず幅広いお客様にアプローチしていきます。データ活用にも取り組み、多くのお客様に求められる商品作りを続けていきます」(堀切氏)
レガシーシステムを刷新し、大きく進化を遂げたさくらほりきりの基幹システム。
今後もSapiensをベースに、IT活用の高度化を進めていくことになります。
会社概要
株式会社さくらほりきり
創業:1977年2月、設立:1986年7月
本社:東京都台東区
資本金:1,600万円
事業内容:オリジナル手芸キットの
創業:1977年2月、設立:1986年7月
本社:東京都台東区
資本金:1,600万円
事業内容:オリジナル手芸キットの
企画・制作・販売
株式会社さくらほりきり
経営企画課
課長
石川 智也 氏
石川 智也 氏
株式会社さくらほりきり
代表取締役社長
堀切 俊雄 氏
堀切 俊雄 氏
基幹システム構成
導入パートナー様
こまくさネットサービス株式会社
本社:東京都中央区日本橋堀留町1-2-16
本社:東京都中央区日本橋堀留町1-2-16